復興はどこまで進んだのか?
そして日本赤十字社を通して日本の支援がどのような形で届いているのか?
フォトジャーナリスト・渋谷敦志のカメラは、四川の人々の”今”をどのように捉えるのか?
30分間のスペシャルドキュメンタリー番組。
2011年3月11日に起きた東日本大震災。
去る7月、赤十字広報特使の藤原紀香が被災地を訪ねた。
彼女が持参したのは中国の子供が描いた一枚の絵。
絵には、中国の子供たちが東日本大震災の被災者のために募金している様子が描かれていた。
そこには「日本に対して愛を伝える」というメッセージが……。
2008年5月12日午後2時28分。
およそ3年半前に中国・四川省で発生した巨大地震は死者・行方不明者約8万7000人以上、全壊家屋は450万戸、総被災者数は約4500万人以上にのぼる甚大な被害をもたらした。
日本赤十字社の復興支援活動の結果、四川の人々は生きる勇気と震災前の生活を取り戻しつつある……。
そんな被災地・四川省綿竹市漢旺地区をフォトジャーナリスト・渋谷敦志が訪ねた。
現在でも残る震災の爪痕から、巨大地震恐ろしさを知るのだった。
次に渋谷が訪ねたのが、四川省巴中市南江県。
なかなか支援の手が届かなかったこの県の碾盤小学校も日本赤十字社の支援を受け復興を遂げている。
そんな学校に通う秦君さん。彼女は東日本大震災の被災地のために応援の絵を書いてくれた女の子。
どんな思いをこめて絵を描いてくれたのだろうか?
同じ学校で渋谷が会った少年、楊永軍。
震災前は、別の小学校に通っていたが、震災で廃校となり、自宅から歩いて半日もかかる碾盤小学校で寄宿生活を送っている。
週末、自宅に帰るという小楊とともに渋谷は自宅を訪ねた。
車も通らない山道をゆくこと半日以上。段々畑のなかにぽつんと建った一軒の農家が楊の家だ。
渋谷をもてなしてくれた楊の祖母は、孫が日本赤十字社の支援によって再興された学校に通えることに感謝の言葉を洩らす。
「ありがとう、ありがとう」と……。
小楊は渋谷に夢を語る。
「一生懸命勉強して先生になって、貧しい農村のこどもたちを教えたい」
フォトジャーナリスト・渋谷敦志のカメラは、笑顔を取り戻した四川の子供たちを捉える……。
■旅人 渋谷敦志
■ナレーション 阿部哲子
■ディレクター 奥村健太
■AD 米森美耶子