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BS11「世界の国境を歩いてみたら…」放送スタート!

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おはようございます。
株式会社メディア・ワンの奥村健太です。
今日は4月6日(金)から放送がスタートした「世界の国境を歩いてみたら…」について書いてみようと思います。

この番組はうちとフリーピットという2社の制作協力で「BS11」という、あまり馴染みのない、ぶっちゃけて言えばあまり知られていないテレビ局での放送となっております。いわゆるNHK、フジテレビやTBS、テレビ朝日、日テレ、テレビ東京などの「既存のテレビ局」の「BS局」とは違って、家電量販店のビックカメラ系のテレビ局となります。民放連にも加盟していますし、東証一部上場企業でもあるんですよ。…知らなかった人、手を挙げて!!

まぁでも、この稿ではBS11の知名度について書きたいわけじゃありません。そんなことはどうでもよくて、よくある既存の地上波の海外ドキュメンタリー「風」の番組とは一線を画した番組(「世界の国境を…」)が、どうやって誕生したのかということを声を大にして言いたい!のです。そんなBS11だからこそ実現した番組、それがこの「世界の国境を歩いてみたら…」ということを強調しておきます。言い換えればこの番組はこの局でしかできない番組である、とも言えます。

実はBS11は今年、開局11周年を迎えます。
11チャンネルが11周年。
そりゃ、なにかやるでしょ。
大掛かりに、なにか仕掛けるでしょ。
いつやるの?11周年のいまでしょ、的な。
ってことで大々的に企画募集が行われました。相当数の企画書が集まったと聞いておりますが詳細は知りません。ですが、バラエティからドラマから情報番組からドキュメンタリーまで、それはそれはたくさんの企画書が集まったであろうことは想像に難くありません。そんな中、1次選考、2次選考、そして大プレゼン合戦(←ネーミング適当)を経て採択されたのが、この「世界の国境を歩いてみたら…」なのです。この企画選考の過程というのは、それだけで本が一冊書けるくらい面白いのですが、それはまた別の機会に…。

さて、この「世界の国境を歩いてみたら…」。
これまで「国境の近くの街に行く」とか「国境を越えてみる」という類の番組は色々とありましたが、これはただひたすらに「国境」を「歩く(走る、疾走る、船で行くも可)」番組です。歩いてみたら実際には何もないかもしれないけど、それをネタにしちゃおうという。演出過多のドキュメンタリー「風」の番組と一線を画し、また大上段に「国境」をイデオロギーとか領土問題という側面からシリアスに捉えるのでなく、のんびり国境を歩いてみたら何が見えてくるんだろうか…という、言ってみれば「緩い」つくりで番組ができないかな…、それがこの企画の出発点でもありました。でも「国境」をリアルに撮るという意味では、今まで見たことのなかったような光景や、小さな村の人々に出会いますし、またこれまで「地味そうだから」という観点からテレビ的に「ネタ」にされてこなかった場所がどんどん出てきます。これぞまさしく「国境リアルエンターテインメントドキュメンタリー」。僕自身これまで50ヶ国以上取材してきた経験がありますが、そんな僕でも「こんなん見たことないわ!おもしれー!」と思わず声に出してしまうことも。そう…「国境」には未知なる驚きがたくさん詰まっていたのです。

実は演出過多、ってひとくちに言っても様々な「演出」がありますが、そこに共通しているのは制作サイドの「恐れ」です。

もっと視聴者に説明しないと、分かりづらいんじゃないか?
もっと丁寧にテロップを入れないと、チャンネルを変えられちゃうんじゃないか?
もっとガンガン音楽を入れて、ノリノリに仕上げないと飽きられちゃうんじゃないか?
もっと面白くしないと盛り上がらなくて、視聴率が下がっちゃうんじゃないか?

…という「恐怖」。
そこには、視聴者に判断を委ねるとか、視聴者に考えてもらおうとか、そんな目線は存在しません。ただひたすらチャンネルを変えられないように、視聴者に派手な映像とテロップで刺激を与え続ける、そう、ちょうど流行りのスマホゲームのようでもありますね。画面を通じて提供されるのは「てんこ盛りで美味しそうに見える幕の内弁当」かもしれませんが、果たして本当に美味しいのかどうか。その答えは「世界の国境を歩いてみたら…」を見て考えて頂ければと思いますし、その答えとなるような番組を作りたい、それがこの番組誕生のきっかけ、原点です。フリーピット社の盟友・赤坂ディレクターとそこから企画を練り上げていきました。BS11というあまり知られていない局、実際に新聞のラテ欄(テレビ欄)では端っこの方に載っているという存在感。でもそんなラテ欄の端っこから「テレビに、映像に革命を起こしてやろうじゃないか!」、そんな心意気でスタッフ一同、頑張っております。番組を面白く見て頂き、その結果、視聴者にとってBS11というテレビ局の印象が、なんかちょっとこの局すげー!となり、このBS11っていうテレビ局、面白いな…となって貰えればこれ幸いです。一番嬉しいのは、たくさんの視聴者の方々に見てもらって「面白かったね!」「良い番組だった」と言っていただくことですけれども。

この番組のナレーションを担当して頂くのはピエール瀧さん。しゃべる分量は必要最小限にしてありまして、基本的には出演者と取材対象者の同録でストーリーが進行していきます。ところどころピエール瀧さんのツッコミが入りますが、これが自分でいうのもなんですが面白いんですよ、いやホント。BGMもそれほどつけていません。説明しないとわからない歴史とか時代背景についてはテロップなどで補足していますが。旅人=#国境ハンターと一緒に旅をしているような、そんな番組を目指しています。

次回放送は【ベトナム×カンボジア】
4月13日(金)よる6時59分~(2時間近くあります)どうぞお楽しみに!
 

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